腹ペコがもぐもぐしながら語るブログ

腹ペコです。お出かけ、グルメ、エンタメ、自分が良いと思ったものをとことん語っています

映画「私はダニエルブレイブ」を知っていますか?

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去年の秋に鑑賞して書いた記事を

引っ張り出して投稿するもぐもぐです

 

遥か昔遠い彼方・・(w

 

ここ最近Amazonプライマーしていて

グリーンブックという当たり映画をみて

調子に乗ってもう一本!!

 

ダニエルブレイブをみてしまいました

 

見て、、

しまい、、、

ました、、

 

 

結果、撃沈。

 

 

言葉出ず。

 

こんな気持ちになったのは

ノルウェイの森」を読んだ後以来。

(全然違う話ですが)

 

現実に戻ってくることが出来なかった。

大声上げて大号泣。

 

今も鑑賞から3日目だけどまだ囚われている(笑

 

あらすじは

大工のダニエルは心臓病を患い、仕事が出来なくなる。福祉の窓口で給付金をもらおうとするが、幾つもの手続きを経ないと給付金が貰えない。複雑な手続きに融通の利かない職員、苛立ったダニエルは異論を乱暴に唱えますが・・・。

 

1番泣けたのは、お金に困ったシングルマザー。

体を売って仕事をしている事を知られたケイティ。それを知ったダニエルは

客としてケイティに会いに部屋へ行きます。

 

 

 

ケイティが驚いて部屋を飛び出し、追いかけるダニエル。

 

「お願い帰って!こんなところであなたに会いたくない!」

 

ダニエル「…本棚を作った」

ケイティ「え!?なに?」

ダニエル「君のために・・」

 

くしゃくしゃの顔は悲しみと辛さが滲み出て

人情味のある寅さんみたいなダニエルなのに…。

彼からは想像できない涙と震えた声で

 

「悲しいよ・・・!」と一言を絞り出し、ケイティを抱きしめる。

 

字幕には「悲しいよ」と書かれていましたが

実際は「This is breakun my heart・・・!」

と言っている。

 

・・・悲しい!悲しい!!!辛い!

 

「こころが壊れるよ!こんなことしないで・・・!」

って聞こえたよ、ダニエル…

本当に辛い。

お金がないってここまで人を貶めるの?

立派で真面目で、人情のある人間がここまで追い詰められて貶めるの?

 

ダニエルがケイティを抱きしめますが

ケイティは「心が折れるから優しくしないで!

・・・私は300ポンド稼いだ。子どもたちにフルーツが買える…

止めるならもう会わないで」

 

自分を何とか保つために、吐き出すケイティ。

ダニエルはすでに悲しみにこころ折れている

 

もう見ていられない。

 

格差社会。貧困。

シングルマザーで働き口が見つからないケイティ

医師から心臓発作で仕事を止められているが支援手当をもらえない大工のダニエル

 

いつ誰しもがなりえる状況

煽るわけでもないけど、一寸先は闇

 

自立してお金を稼いで生きていくってことは

そういう事。

 

自分がそういった状況や立場にならなければわからないけど

福祉は絶対的に必要

それを享受できる事に感謝して

ありがたみを感じて

生きていきたい。が、

 

しかしこの映画が取り上げている問題点は

真面目に働き納税してきた善良な市民が、

国の財政困難の元、見捨てられること。

 

わざと(?)複雑な福祉の手続きに、翻弄され

そのやり口に対応できない人々が零れ落ちていく現実。

行き先はホームレス。

 

イギリス福祉に興味を持ち少し知らべると

緊縮財政に陥ると福祉がまず削られている。

 

社会の経済的な変化によって、福祉を求める人々が増える、が

そんな人々を救うための福祉の手続きが、

人々を振るい落とすための悪しき関門になっている。

 

作品の中では、手続きの為の電話に2時間弱も待たされたり、

複雑な手続きを踏まないと手当や給付が貰えないといった

振るい落としのシステムになっている。

 

そして福祉職員は、貧しいのはあなたに責任がある、

仕事がないのも自己責任である、と

助けを求める人々の人権や、その人の人生を傷つけるのである。

 

作品の中では、融通を聞かせようとする福祉職員(作品名の中では公務員)

が上司に怒られるシーンがある。慣例以外を作るなと。

 そういう場面もありましたが、この話の結末は…。


いや、グリーンブックみたいにちょっとほっこり

毎日の生活が少し楽しく、軽量快適になるようなお話とは

全然違うテイストの作品でした。

 

ロン・リーチ監督、辛いよ。

「This is breakun my heart・・・!」